『 薬で歯周病を治す、新しい治療法です 』
歯周内科治療は位相差顕微鏡で、お口の中に感染している細菌・真菌・原虫などを特定し、動画管理システムに記録しそれらの微生物に感受性のある薬剤を選択し、微生物叢を非常に綺麗な状態に改善することで歯周病を内科的に治す治療方法です。
治療前の非常に汚れた微生物叢が治療後は非常に短期間で綺麗に改善し、術前・術後の状態が一目瞭然に画像で示されるという利点があることが知られています。
また、はっきりと自覚できる程、歯茎からの出血や排膿が短期間で改善されます。以前は、長時間歯磨きや外科治療によって1~2年の治療期間でそのような綺麗な微生物叢を獲得していたのです。
微生物叢が改善されたら、歯石を除去します。その場合も、微生物叢が改善されていると、冷たいものがしみるというような症状が非常に少なくなることが知られています。
(なお、前歯においては短期間で歯茎が縮むので歯が伸びたような感覚が生じることがあります。そのような場合には残念ながら通常の治療では元々骨が溶けている状態ですので改善は難しいようです。その場合は特殊な審美外科を行う必要があるかもしれません。 )
歯周内科治療の治療方法
この治療方法は4つの大きなポイントがあります。
- 位相差顕微鏡での菌の確認
- 細菌の除去薬剤の内服
- カビとり歯磨き剤での歯磨き
- 除菌後の歯石とり
特に1は、非常に大きなポイントです。位相差顕微鏡でお口の中の菌を確認しなくてはなりません。歯周病菌がいるのか、カビが多いのか、あるいは非常にきれいなのか。位相差顕微鏡で確認しないと、お薬の選択ができないのです。
※歯周内科治療の処置はすべて保険外治療になります。
(虫歯の治療や歯をかぶせるなどの治療は保険を適応することは可能です。)
位相差顕微鏡検査のすすめ
顕微鏡検査では歯周病菌やカビ菌がほとんどの方に見られます。われわれは患者さんのお口の中の汚れをほんの少し採取し、それを顕微鏡で観察します。
顕微鏡で見ることで、今現在の菌の状態を確認することができ歯周病になりやすいかどうか、今はどういう状態なのか、これからどういう状態になっていくのかが分かります。
さらに映し出された動画像を拡大表示する機能を用いて、治療効果のよりわかりやすい説明を聞くことが可能です。
※顕微鏡検査は無料です。
エピオス(高純度次亜塩素水)
当院ではエピオスという殺菌水システムを導入しております。水道水を更に電気分解し、電解中性殺菌水を生成するシステムです。口腔内の消毒など診療で用いる水はエピオスシステムで生成された殺菌水を使用しております。
● エピオス水とは?
不純物を極限まで取り除いた超純水と食塩とを混合し、電気分解した、薬品などをまったく使用しない安心・安全な高純度次亜塩素水(HCLO)です。一般的に使用されている次亜塩素酸ナトリウム(NaClO)とは異なります。産生される次亜塩素酸の作用により強力な殺菌力を発揮する一方で、人体には無害な水なのです。
次亜塩素酸は人体由来の免疫成分であり、人間の体内で白血球が、侵入してきた微生物に対し、殺菌する過程で産生する成分ですので、小さいお子様からご年配の方まで安心してご使用いただけます。
歯周病を薬で治す治療
歯周病は主に口腔内の細菌が原因で発病します。現在行われている歯周病治療は、歯石を除去する事で菌を減らす事が出来ても、完全に除去することができないため、いわゆる「対処療法」でしかありません。歯周内科治療は、お薬で除菌する治療法で、完全な菌の排除を目指しています。発見が早いほど、菌を取り除くだけでも完全に治す事が可能になりました。
歯周内科では、検査内容に応じて最適な内服薬や歯磨き粉で治療を行います。お口の中を清潔にする方法ですので、歯周病の進行状況に関係なく予防にも最適 です。
歯周病を再発しないために
歯周病が治ったら再感染に気をつけましょう!回し飲み、回し食い、箸の使いまわし、キス、くしゃみなどで感染する場合があります。ご家族から感染する場合がございますので、夫婦一緒に治療することをお勧めします。
ホームケア・メンテナンスの大切さ
お口の中を清潔に保つことが大切です。お口の中が清潔であれば歯周病菌が感染する可能性は低くなります。そこで毎日の歯磨きが大切です。歯科医院でブラッシングのコツを教えてもらいましょう。毎日の歯磨きで歯周病菌が増えることを防ぐことができます。自分で磨けない部分が必ずありますので、定期的に歯周病をおこす細菌が再感染していないか、また、お口の中が再感染しやすい環境になっていないか、歯科医院での顕微鏡を用いた定期検診を受け、歯のクリーニングを受けましょう。